それでも天使は・・・

先週の台風にもめげず生き残った『ガブリエル』
舞台裏でじっと出番をまっていたかのような幼い天使が
波打つ羽をふんわり重ね広げておもむろに天を仰ぎました。


天使の吐息は馨しく、甘い蜜の香りで心を揺さぶります。
ふるえる羽先
わななく胸
金色（こんじき）の心


そして、翼元を食いちぎられたもう一人の『ガブリエル』。
白く細く輝く萼片を真っ直ぐに伸ばし開いて･･･
内なる光が自らを照らすかのように。
その残光の筋は、我等の進むべき光の道を指し示しているのか。
・・・東へ！


それでも天使は・・・
羽ばたき天空を目指して立ち昇ろうと・・・
たとえ羽を食いちぎられ、魑魅魍魎の刃(やいば)が肉を刺しても、
慈愛に満ちた瞳は陰影さえ昇華させる輝きを放ち続け・・・
比類無き妖艶。


光の差す方へ穏やかで優美な顔を向け
折りたたまれていた羽をゆっくりと広げます。
甘美な空気を一打ち、二打ちしたら、
影翼が失われた羽の代わりとなって袂に現れ出で・・・
傷ついてもなおの
天使降臨
さんざめく光の粒と喜びの到来


＊＊＊

虫食い穴が痛々しかったけれど、どうしても剪定できず＾＾；
嵐の風雨は聖堂の厩壁に遮って貰ってました＾＾

ここまで開いてくれたから、カットして花瓶に飾りましょう。
ついこないだまで未だ固かった他の蕾も漸く開きそうです。

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