生半可に頭の片隅に入れては出し、忘れてもう一度調べを繰り返す「鶏頭」楽趣味。logに刻んで積み上げていこうと思う杏子のごろ寝。どんな分野でも学問は常に変化し深化し続ける。確実なことを確実に身につけていくためには基本に戻ることを忘れてはいけない。遠いあの日に抱いた疑問を新鮮なままに、いざ往かん!真実の睡る山奥へ、深海へ。
【第一回 植物の栄養素】
植物の体は70~80%が水。水だけ与えればどうなるか?ある時どこかの国の学者がヤナギを鉢植えにして水遣りのみを続け成長したヤナギの成分を調べたとか。そして、植物の三大栄養素(N:窒素、P:リン酸、K:カリウム)を確認したとか。植物の体内にはどんな元素があってどんな働きをしているのか、不足しているのは何か。
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植物体に普遍的に検出される元素は40種類を超えている。これらは現在の所、植物の生育のために必須なものとそうでない元素とに大別される。
必須元素とされるものは現在16種類とされ(ニッケルNiを含め17種類とする場合もある)、植物体内における大まかな比率は以下の通り〔典拠:Bowen, 1979〕。
炭素(C)46%:大気中から摂取、生命体構成元素
酸素(O)41%:大気中から摂取、生命維持に必要不可欠
水素(H)5.5%:大気中から摂取、水の構成元素
その他7.5%
「その他」を構成するのが以下の13種の元素(自然界で供給される)で、さらにそのうちの7元素が微量元素(元素名に・印を付けた元素:微量元素合計比率0.3%)と呼ばれるもの。不足分は肥料として施す必要があるさー。
〔その他7.5% 13の元素〕
●窒素(N)3%
●リン(P)0.2%
●カリウム(K)1.4%
●カルシウム(Ca)1.8%
●イオウ(S)0.3%
●マグネシウム(Mg)0.3%
・鉄(Fe)
・マンガン(Mn)
・ホウ素(B)
・亜鉛(Zn)
・銅(Cu)
・モリブデン(Mo)
・塩素(Cl)
以上が植物の16必須元素。
必須元素の条件として次の3点が満たされなければならない。
(1)不足/欠如すると植物は生長または子孫繁栄を行えなくなる。
(2)一元素特有の欠乏症が発現した時、その元素だけが回復を促す。
(3)元素が植物栄養に直接関与していること。
なんだか難しいけど、それぞれの元素がそれぞれの役割をもち、植物の生育と繁栄に総合的包括的に関与しているってことかな?
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植物の必須13元素(その他7.5%)それぞれの働き
〈三大栄養素〉
●窒素(N):タンパク質を作る。葉緑素、核酸などにも含有されている。
●燐酸(P):エネルギー代謝に不可欠。活動盛んな新生組織に多量に含まれる。
●カリ(K):植物の調節機能を担う。
〈微量元素など〉
●カルシウム(Ca):細胞壁を強化、細胞分裂促進、タンパク質合成。
●硫黄(S):タンパク質の構成成分。
●マグネシウム(Mg):葉緑素生産。
・鉄(Fe):葉緑素の生成、タンパク質の生成、呼吸作用等。
・マンガン(Mn):光合成、鉄代謝、葉緑素の生成、酵素系等。
・ホウ素(Bn):糖/デンプン移動、窒素リン代謝促進、タンパク質合成。
・亜鉛(Zn):タンパク質の合成、子実の生成、成長ホルモン等。
・銅(Cu):酵素系、タンパク質、葉緑素の生成等。
・モリブデン(Mo):タンパク質の生成、酵素系、窒素代謝。
・塩素(Cl):光合成、糖の転流、病気の抑制、作物の成熟等。
*ニッケル(Ni):尿素分解酵素構成元素。
♪ふぅ。今回は取りあえずここまで。頭パンクしてしまいそうや。
♪理科の元素記号表もっかい見ておこうっと。
♪ええっと、水へいりーべーびーしーのお船、その後なんだったっけ?
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〔参考にしたページ〕
・JA全農いばらき:営農ニュース(営農技術課)「営農1297号」
・ゆきたねネット
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#記載の用語に使用上の誤りがあったり、最新の研究成果と齟齬があったりした場合、なにとぞご容赦下さい。ご指摘頂ければ幸いです。
ななまがる シップス クラーク か♪スコッチ バナナ くろまんじゅう♪・・・と続いたっけな(遠い目(--))。
返信削除植物の必須元素の中にNaが含まれていないことにビックリしました。ヒトでは神経伝達系に欠かせない元素だから、ヒトの構成元素の中では結構上位に来るのではなかったかと思います。(何かさっきから変な方向へ連想している私)
返信削除基本は大事ですね。
返信削除不肖私、バラに手をつけたときすでにバラの家と出会っておっていろいろな方のアドバイスを享受できる状況だったので、自学の態度が足らなかったと反省しておりまする。
動けないのを良いことに少し勉強しっと・・鳥頭がひどいけど・・
Naは人には不可欠な元素です。とり過ぎてもだめですが。そうだ思い出した。そういえば私は理科系だったんだわ・・
記事を読みつつ反省してしまったみけでございました。
chibeさん バナナですか?バナナンとは別の物だったような(記憶きっぱり曖昧)。くろまんじゅうの次は?おせ~て♪
返信削除OMOやん ナトリウムは哺乳類の必須元素?よく分からないけど、植物だと塩はあかんのかな?ちんぷんかんむり。
返信削除みけさん 理系ですのね(^^しめしめ。よろすくご指導下さいませ~♪化学式がちっとも頭に入ってこないっす。
返信削除わたしも一応理系^^;農学部志望でした(が、受験失敗TT母に『女の子は浪人で無駄な時間過ごすな』と言われ、専門に進学。その後は就職浪人せずバラを愛でる兼業マダムに。あの時はいっぱい泣いたけど今は母に感謝♪)。
返信削除本題っと。くろまんじゅう♪の続き、残念ながら覚えてまへん。ヤホーで調べたけどみんな曖昧だったなー。そして微妙にバリエーションが違ってました。
牛糞の塩害の話、聞いたことない?以前は野積みして雨に晒してから堆肥化していたけど、今は野積み禁止になったから、脱塩処理していない安価な物をたくさん混入すると根がやけてしまうらしいです。てんちょが以前「堆肥は動物性の物より植物性の物の方が失敗がない」と言っていたのはこの辺のこととも関係あるのではないかと思っています。
返信削除高校は理数科に進学したから理科4教科全部修めたわよ。物理は赤点スレスレだったけど…(笑)
chibeさん 農学部ですか。誘惑の香りが(^^; 元素表って意外に2段目まで位しか覚えてないものですよね。あの行は何によって分けられていたのでしたっけ?
返信削除OMOやん 塩害の事は頭にありましたよ。それは分かっているんですが、無機化合物とNaの繋がりがどうも理解できないのです(理解以前の問題だけど)。牛糞の評価が以前ほどでなくなったのにも複合的な要因が絡んでいると考えられていますよね。インドでは牛糞を堆肥以外の物に使うことが多いし、滞在中全く意識していなかったのでインドの農業で堆肥としてどんな位置づけなのかもよく分からないですが、馬糞はニームカーネル同様割と目に(鼻に)しました。
返信削除楽さんの疑問の答えになるか分からないけど、Naは生体内ではNaイオンとして存在すると考えた方が分かりやすいかも。Naイオンは電荷しているから、電気的信号伝達の担い手となっています。(端折り過ぎ?!)
返信削除01周期表語呂合わせ
返信削除「水平リーベ僕の船なぁに間があるシップはすぐ来らぁ」
H-He-Li-Be-B-C-N-O-F-Ne-Na-Mg-Al-Si-P-S-Cl-Ar
04周期表
K-Ca-Sc-Ti-V-Cr-Mn-Fe-Co-Ni-Cu-Zn-Ga-Ge-As-Se-Br-Kr
「かかぁスコッチ飲んで暴露しマンガ鉄子にどうも会えんがギアスっせブローカー」ってどうでしょ?
最後の6つは元素名さえ覚えていなかった。
ガリウム、ゲルマニウム、ヒ素、セレン、臭素、クリプトンだそうで。クリプトンって?スーパルマンの母星?イギリスのナーセリー?
検索したところ、スコッチ以降はなんだかエロめな語呂あわせが多かったので投稿するの控えてました^^;きれいにまとめられましたねん♪高校の時センセに化Ⅰや生物で受験するもんは20番のカルシウムまで覚えればいい、って言われたもんでそこまでしか覚えてません。
返信削除chibeさん 確かに差し控えたくなる語呂合わせが多いですね。所で月の満ち欠け見てて発見!先日までwaningだったのがwaxingに変わっている。後者が上弦?
返信削除『植物に塩はあかんのかな』
返信削除で思い出したんだけど、
今話題の長命草は海水撒いてやると勢いづいて育つそうです。
あと、アイスプラントとか。
アイスプラントはうちで育ててみてるんだけど、灌水時についつい塩分足さないまま育ててたら、めっちゃいじけて育ってます。
いい加減やってやらないと;そしてまだ収穫もしていない・・・
azさん How timely!そうそう!ナトリウムを欲しがる高等植物もあるんですよね。何でわざわざ海水に近づくのか、ってことに興味が湧いていたところなんですよ。バラにもそんな品種もあるかもって。
返信削除アイスプラント話題になってるので名前は聞いたことあるんですけど、収穫した後どうするんですか?
収穫したらオリーブオイルとハーブのドレッシングでサラダで頂いて、残りは挿し芽に使おうかと思っています。
返信削除バラで言ったらハマナシなしでしょうね。
ホントに沿岸の砂地でも茂ってますから。
http://www.99coast.jp/99_hamanasi.html
http://www.iwamigin.jp/school/shizuma/tiiki/hama/hamanasuenn.htm
http://www.hamanasuseikatsu.com/hamanasu/place.html#2
azさん 浜茄子って言うくらいですからね^^
返信削除スコットランドの海岸辺りに自生するバラもそうじゃないのかなと...
これみても、いかにNPKで真ん中高い肥料って変って思いません?(笑)それよりカルシウムの方がずっと必要だし。。硫黄ないと葉色悪くなるし。。
返信削除世の中変なものが多すぎます。。。
確かにそうですよね>てんちょさん
返信削除タンパク質等の栄養素あってこその代謝なわけですから、NPKの主要3要素の中でPだけが多いというのは解せないですね。(改めてじっくり読み返しちゃいました)
植物は肉食べるわけではないから光合成や土の中の成分から体内でタンパク合成をするんでしょうから、むしろ代謝させるための物質ではなく、タンパク合成にかかわる物質こそ重要ということになるわけですよね。たぶん。
これがひとなら、ある程度体内の状況さえ整っていればおのずと代謝は上がっていきますが、植物でもそうなんですか?だとするとますますPだけが突出して多い必要は無くなってしまいますね。
ポピュラーな液肥を買ってはホイホイ与えていた数年前、ふとラベルをみてNPOじゃない^^NPK比率に目がとまり、それ以来色んな肥料の比率に関心が向きました。植物は空気中に含まれる窒素を自ら体内に取り込むことは出来ないのでしょ?だから根粒菌とかと共生関係にあって、空中窒素を固定して貰って体内に取り込んでいる(昨夜読んでた本の受け売りです^^)。未だリン酸の働きについては深く探っていませんが、仰るとおりカルシウムや鉄やホウ素やら様々な微量要素の適正バランスって大事ですね。もっかい勉強し直しだわ!
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